研究内容

大雑把に言うと認知科学、もう少し細かく言うと意思決定科学と呼ばれる分野が専門です。 博士課程までは実験研究を中心に行ってきましたが、最近はコンピュータシミュレーションや大規模データの分析に基づく研究も行っています。現在は以下の研究トピックに取り組んでいます。

人間が用いている単純な推論(ヒューリスティック)に関する研究
人間は様々な経験則を持っています。例えば、ランチ時に非常に混んでいるレストランは例え一度も入ったことがない場合でも、「ここのランチは美味しいに違いない」と推測し、逆にガラガラのレストランは「美味しくないのだろう」と推測します。このような推測は本当に正しいかは分かりませんが(すごく混んでいる店のランチが美味しいとは限りません。逆にガラガラのレストランのランチが美味しいこともあります。)、単純な推論から我々は外界のことを適切に判断していることが一般的に知られています。このような単純な推論(ヒューリスティック)の性質に関して、行動実験に基づいて研究を行っています。




社会的インタラクションが生み出す知識の性質に関する研究
我々は知識を得る際、個人の学習(例:本を読む、インターネットで調べる)を通じて得ることがありますが、他者とのコミュニケーションを通じて得る場面も多いです。それは学術的な知識のように専門的な事柄から、うわさ話のように日常的な事柄まで多岐に渡ります。特に近年はTwitterやfacebookに代表されるソーシャルメディアを活用する人が多く、実際に会わない人とも頻繁にコミュニケーションを行い、様々な知識を得ています。このような他者とのインタラクションを通じて我々が獲得できる知識の性質に関して、コンピュータシミュレーションに基づく理論的分析や、ソーシャルメディア上でのコミュニケーション行動の分析に基づく実証的研究を行っています。



コミュニケーション行動に見られる心理・認知的基盤と適応的性質に関する研究
終わらせねばならない10個の仕事のうち、5個の仕事を終わらせているとします。この時、「仕事は半分終わった」、あるいは「仕事は半分残っている」と言うことができます。どちらも字面上は同じことを伝えていると言えますが、話者が伝達しようとしていることは全く異なるように感じます。このことは、字面上は同じ内容であっても言葉の表現法を変えることで、伝達意図は変化することを意味します。なぜある表現法を用いて情報を伝達しようとするのかについて、その背景にある心理・認知的基盤、ならびにそれによって達成されるコミュニケーション行動の適応的性質について、実験的研究や情報理論を用いた理論的分析を行っています。




思考に見られる個人差とリスク認知について
性格が大きく異なるように、人間の思考には大きな個人差が存在します。例えば、自身の直感を信じて直感のままに物事を考える人がいたり、逆に自身の直感に対して常に疑いの目を持って論理的に物事を考える人もいます。思考に見られる個人差はリスクコミュニケーションを考える上で非常に重要な問題です。例えば、正確なリスク情報を伝達している場合でも、じっくり考えないと把握できないような形式で情報を提示している場合、直感的に考える人は誤った理解をしてしまうかも知れません。思考に見られる個人差によって変化するリスク認知に関して、誤った理解を生じさせる情報内容の解明、また正しい理解を促進する情報の提示法の提案、これら2点の問題について実験的研究を行っています。





自己紹介・研究等

資料関係

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